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すし百科
すしの博物館
   
   
えび
何気なくすしを食べていますが実は、すしは謎に包まれた食べ物なのです。
でも、美味しさでは世界第一級でしょう。
SUSHIに関する??を 一つひとつ解き明かしていきましょう。



Q 「よく聞かれる江戸前とは ...?」
 
A 「江戸時代、東京湾の両国から品川にかけての海で獲れた魚介類が江戸前と呼ばれました。
 特に新鮮なエビ、キス、穴子、カレイ、ヒラメ、ハゼや貝類が多く、それらをタネにした江戸前の握りすしは江戸っ子たちに好んで食べられました。また、貝類は千葉の独壇場でハマグリ、赤貝やアオヤギが好まれました。現在は東京湾内で獲れた物を広く江戸前と呼ばれているようです。江戸前とは魚介類の出所を表す言葉ですが、現在は解釈を広げて握りすしの手法などにも江戸前と称されて使われているようです」
江戸前
 
Q 「すしの符丁をいくつか教えてください。」
 
A 「う〜ん、気分は職人さんですね。
 では、いくつかあげて見ましょう。でも、お店や地域により多少違うようです。」

・しゃり → すし飯のこと。お釈迦様(佛舎利)の遺骨が白く米粒に似ているこから由来しました。仏教用語で仏様の遺骨を仏舎利と言います。 しゃり
 
・た ね → すしの材料のこと。ネタとも言います。
 
・と ろ → マグロの極上部分で、口の中でトロリと溶けるような食感からきています。
 
・おどり → 活車海老の握りすし。生きた海老を使うと踊るように動くので。
 
・光もの → すしダネの種類。子肌、あじ、きす、さより、さば、いわし、かすご(鯛の幼魚)など魚体の光るものを指します。
 
・煮もの → 煮物ダネのこと。はまぐり、穴子など煮てから使うもの、また蒸しあわびなどを指します。
 
・煮つめ → ツメ、甘いタレとも言い、煮汁を穴子やしゃこの上に塗ります。
 
・煮きり → 醤油に味醂酒を加えて、煮切り、醤油臭さを消したもの。昔はこれをハケでいろいろなタネに塗りました。
 
・ぎょく → 玉子焼き。玉の音読み(ギョク)からの由来。 かっぱ
   
・かっぱ → キュウリのこと。河童の好物がキュウリ、また、キュウリの切り口が河童の頭のお皿にそっくりなことから。
 
・鉄 火 → まぐろの赤身の海苔巻を鉄火巻きと言います。賭博場を鉄火場とも言いますが、昔、ばくちしながら手軽に食べられるように考案されました。タネはマグロに限られていたようです。
 
・なみだ → ワサビのこと。サビとも言います。利き過ぎたり、食べ過ぎたりすると涙が出ます。
 
・むらさき→ 醤油。醤油はむらさき色です。
 
・が り → 生生姜は噛んだり、擦る時ガリガリ音がします。
 
・丸づけ → 魚一匹をそのまま握るのが丸づけ、または一枚づけとも言います。
アユの姿づけは丸づけの見本みたいなものです。半分を握ったものが片身づけです。
 
・や ま → 笹のことで、ギザギザに山の様に切ったり、山から採るなどから由来するとか。すしを盛る時の引き立て役です。
 
・あがり → お茶のこと。廓から出たと言われる言葉で、最後に出るお茶。
または「すごろく」で最後は上がることから。
 
・つけ場 → すしは料理するとか、作るとは言わず「つける」と言います。
調理場は醤油や酢を漬け込む仕事が多かったのでつけ場と呼びました。
 
・立 ち → 昔は座って握っていましたが、屋台の立って握るスタイルが一般化し、立ち仕事となりました。また、カウンターのお客さんを立ちの客とも言います。
 
・一 貫 → 握りすし一つを一貫と数え、注文すると二貫一組で出てきます。なぜ、一貫と言うのか、なぜ二貫づつ出てくるのかは諸説ふんぷんで本当のことは??です。
 
・数え方 → 一をピン、二をノの字又はリャンコ、フリ、三をゲタ又はキリ、四をダリ、五を目の字又はガレン、六をロン字、七をセイナン、八をバンド、九をキワ、十はヨロズと昔は数えたようですが、現在はあまり使われていないようです。

どこの世界にも符丁や隠語、専門用語はあります。
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